皆さん、こんにちは。東京都荒川区町屋を拠点に、リフォーム工事や家具・建具工事、バリアフリー工事などを手掛けている株式会社形山工務店です。
親御さんの家を訪れたとき、玄関で壁に手をついていたり、階段を以前よりゆっくり上り下りしていたりすることはありませんか。本人は「まだ大丈夫」と話していても、家族から見ると心配になる場面は少なくありません。
手すりは、転倒を防ぎ、立つ・座る・またぐといった動作を支える設備です。ただし、空いている壁に取り付ければよいわけではありません。住む方の身長や利き手、普段の動き方、壁の下地などを確認し、使いやすい位置を決める必要があります。
【要点まとめ】
- 手すりは「どこに付けるか」より「どの動作を支えるか」で考える
- 玄関・階段・トイレ・浴室は、特にふらつきが起こりやすい
- 手すりだけでなく、段差や床の滑りも一緒に確認する
- 介護保険や荒川区の制度を使う場合は、工事前の手続きが必要
- 全部を一度に直さず、危険性の高い場所から整える方法もある
【目次】
- 手すりを付ける前に、親御さんの動き方を確認する
- 手すりの取り付けを検討したい場所
- 手すりだけで解決しない不安もある
- 手すり取り付けの費用と荒川区の制度
- 形山工務店は危ない場所から必要な順番で整える
- 親の家が気になったときが、住まいを見直すタイミング
■手すりを付ける前に、親御さんの動き方を確認する
手すりを検討するときは、家の間取りだけでなく、親御さんがどの動作で不安を感じているかを見ることが大切です。
たとえば玄関では、段差を上がるときよりも、靴を履くために腰を下ろすときの方がつらいことがあります。階段でも、上るときは問題がなくても、下りるときに足元が見えづらく、恐怖を感じているかもしれません。
本人が不便を口にしない場合でも、次のような様子があれば、一度住まいを確認するタイミングです。
- 壁や家具に手をつきながら歩いている
- 玄関で靴を履くときに姿勢が安定しない
- 階段を一段ずつ慎重に下りている
- トイレから立ち上がるまでに時間がかかる
- 浴槽をまたぐ際に、蛇口や浴槽の縁につかまっている
- 夜間のトイレ移動を避けるようになった
大切なのは「高齢になったから手すりを付ける」という考え方ではなく、毎日のどの動作に支えが必要なのかを見つけることです。
■手すりの取り付けを検討したい場所

・玄関・上がり框
玄関は、靴の脱ぎ履き、立ち座り、段差の上り下りが重なる場所です。買い物袋を持ったまま出入りすることもあり、姿勢が不安定になりやすい傾向があります。
段差を上がる動作には縦型の手すり、移動を支える場合には横型の手すりが使われます。ただし、玄関の広さや扉の開き方によっては、手すりが出入りの邪魔になることもあるため注意が必要です。
・階段・廊下
階段は転倒した際の危険が大きいため、早めに確認したい場所です。途中で手すりが途切れていないか、最初と最後の一歩までしっかり支えられるかも見ておきましょう。
廊下では、夜間のトイレ動線が重要になります。手すりだけでなく、足元の段差や床の滑り、照明の明るさまで確認すると、より現実的な安全対策を考えられます。
・トイレ
トイレでは、便器へ座るときと立ち上がるときに大きな力が必要です。正面や横の壁に手をついている場合は、手すりの設置を検討するサインといえるでしょう。
立ち座りを支えるL型、姿勢を安定させる縦型などがありますが、便器から遠すぎると十分に力を入れられません。身長や利き手に合わせた位置調整が欠かせない場所です。
・浴室・脱衣所
浴室は床が濡れやすく、浴槽をまたぐ動作もあるため、家の中でも転倒リスクが高い場所です。浴槽への出入り、洗い場での立ち座り、浴室入口の段差など、動作ごとに危険を確認します。
浴室では、水に強く滑りにくい専用の手すりを使用します。壁の材質や下地によって取り付け方法が変わるため、見た目だけで判断せず、現地で確認してもらうと安心です。
■手すりだけで解決しない不安もある
親御さんの転倒対策というと、まず手すりが思い浮かびます。しかし、手すりを付けるだけでは不安が残る家もあります。
たとえば、浴室入口に大きな段差が残っていたり、廊下の床が滑りやすかったりすると、手すりまで手を伸ばす前につまずく可能性があります。夜間の廊下が暗ければ、わずかな敷居にも気づきにくくなるでしょう。
手すりと一緒に確認したいのは、次のような場所です。
- 玄関や浴室入口の段差
- 部屋と廊下の間にある敷居
- 滑りやすい床材やめくれたマット
- 夜間に暗くなる廊下や階段
- 開けにくい室内ドア
- 歩行器や車いすが通りにくい通路
すべてを同時に改修する必要はありません。転倒したときの危険性、毎日の使用頻度、親御さんの身体状況を見ながら、優先順位を付けていきます。
■手すり取り付けの費用と荒川区の制度
手すり取り付けの費用は、設置場所、手すりの長さや形、壁の下地補強の有無によって変わります。比較サービスなどで紹介されている荒川区の参考相場では、トイレや浴室、玄関の手すり1本で1万円台から3万円程度、屋内階段1フロア分で3万円前後から5万円台となっています。
ただし、この金額はあくまで一般的な参考情報です。壁の中に十分な下地がない場合や、階段の形に合わせて手すりを加工する場合は費用が変わります。正式な金額は、現地確認後の見積もりで確認してください。
・荒川区で使える可能性がある制度
荒川区では、身体機能の低下などによって住宅改修が必要な方を対象に、複数の給付制度を設けています。
要支援・要介護認定を受けている方が利用する介護保険住宅改修では、手すりの取り付けや段差の解消などについて、20万円を支給限度額として費用の一部が支給されます。利用者負担は原則1割から3割です。
介護認定を受けたことがない一定条件の70歳以上の方を対象とした、荒川区独自の転倒防止給付もあります。こちらは手すり設置について6万円が支給限度基準額です。
どの制度も、原則として工事を始める前の相談・申請が必要です。先に工事をすると対象外になる可能性があります。対象条件や手続きは変更される場合があるため、荒川区の介護保険課、地域包括支援センター、担当のケアマネジャーなどへ事前にご確認ください。
まだ取り付ける場所が決まっていなくても、気になっている動作や場所から相談できます。
■形山工務店は危ない場所から必要な順番で整える
形山工務店は、東京都荒川区町屋で60年以上にわたり、地域の住まいに向き合ってきた工務店です。手すりや段差解消といった小さな工事から、内装・建具・水まわりの改修まで相談できます。
親の家を安全にしたいと思っても、家中を一度に直すとなれば、費用も生活への負担も大きくなります。だからこそ、まずは現状を確認し、今すぐ対応した方がよい場所と、今後の生活に合わせて検討できる場所を分けることが大切です。
手すりの位置だけを見るのではなく、床や建具、段差、照明、普段の生活動線まで確認します。まだ使える部分は活かしながら、必要なところから整えていく。それが、古い家で長く安心して暮らすための現実的な方法です。
・相談から工事までの流れ
- 電話またはお問い合わせフォームから相談
- 親御さんが困っている動作や場所を確認
- 現地で動線・段差・床・壁の下地を確認
- 必要な工事と急がなくてよい工事を整理
- 費用や制度利用の可能性を確認
- 必要な手続きを済ませてから施工
- 完成後に実際の使いやすさを確認
ご家族だけが先に相談し、現地確認の際に親御さんに立ち会ってもらう進め方も考えられます。本人の気持ちを置き去りにせず、毎日の動きに合った方法を一緒に探していきましょう。
■親の家が気になったときが、住まいを見直すタイミング
・手すり1本だけでも相談できますか?
工事の規模にかかわらず相談できます。手すりだけで十分なのか、周辺の段差や床も確認した方がよいのかを現地の状態から判断します。
・壁に下地がなくても取り付けられますか?
補強板の設置などで対応できる場合があります。ただし、壁の材質や状態によって方法が異なるため、現地確認が必要です。
・介護認定を受けていなくても制度を使えますか?
荒川区には、介護認定を受けていない方を対象とする給付制度もあります。ただし、年齢や身体状況などの条件があるため、工事前に区の窓口へご確認ください。
・住みながら工事できますか?
手すりの設置は、比較的短時間で完了するケースが多く、住みながら進められる可能性があります。下地補強や周辺の段差解消を伴う場合は、事前に工期をご説明します。
親御さんが壁や家具につかまるようになったときは、本人が不便を訴えていなくても、住まいを見直すきっかけです。全部を一度に直すのではなく、毎日使う場所や転倒したときの危険が大きい場所から考えてみてください。
「まだ工事するか決めていない」「手すりが必要かどうかだけ見てほしい」という段階でも大丈夫です。荒川区・町屋周辺で親御さんの暮らしに不安を感じたら、まずは危ない場所の確認から始めましょう。

